がんばってかっこよく言うと 落ちていく記憶の覚え書きとか…… ついでにホントのこと言うと八割が嘘のブログです
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夜を歩く
買い忘れたニンジンを買うために財布と鍵を手に外へと出た。半そでのシャツから出た肌に夜の空気が浸透する。
季節は夏へと向かおうとするが、すぐに揺り戻し、突然の日差しとぐずぐずした曇り空とを繰り返す。今日は曇りの方だった。少し、肌寒い。明るい星が、雲間からのぞく。
住宅街の細い道には、さらに私道がつらなる。それを囲むようにさほど大きくもない家が連なる。
端の一つが割れているブロック塀。大きなかごのくくりつけられた自転車。宅配便の無人のトラック。犬の散歩をする人々の集まる小さな公園。また黒ずんだブロック塀。
奥から走り出ようとしていた猫と目が合う。一瞬のち、それはもと来た方向に去ってしまった。
風に揺られて木々がざわざわと音をたてる。

五分ほど歩くと目当てのスーパーがある。生鮮食品の棚はさすがに寂しくなっているが、仕事帰りの客を見込んでか、惣菜コーナーには揚げ物や煮物が並んでいた。野菜コーナーはもう一つの出入り口の近く。さくらんぼやメロンが並んでいるのを横目で眺めつつ、目的のものだけをつかみレジへ。カウンターに立つと、こちらの気配に気づいた年配の女性がゆっくりとした手つきでキーを打ち、品をバーコード読み取り器にかざす。
支払いを済ませ店を出た。

帰りは行きとは違う道を選んだ。
その途中に閉店後の自転車屋がある。個人でやっている昔ながらの雰囲気をたたえたその店には、昔ながらのそっけないアルミの色そのままのサッシが並んでいる。風に歪むガラスに映る姿は、もちろん歪んでいて、その向こうに別の世界があるような気がした。そこにいるのは、やはり違う私なのだろう。
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